相続税の対象となる財産は、原則として預金や株式など経済的価値を有する資産になります。
ただし、相続によって亡くなった方から直接継承したものではなくても、制度上相続財産とみなされ、相続税計算の対象とされるものが相続税法存在します。これを「みなし相続財産」と言います。
このみなし相続財産の代表的なものが生命保険金です。被相続人の死亡によって生命保険会社などから支払われた生命保険金(死亡保険金など)で、その保険料を被相続人が負担していたものは、相続税の課税対象となります。生命保険金も広い意味では「相続を原因とする財産の取得」であり、課税の公平を図る目的から相続税の計算対象に含めているとものと考えられます。
また同様に、被相続人の死亡により被相続人の雇用主より支給された退職金や功労金も原則としてみなし相続財産として相続税計算の対象とされています。
生命保険金と死亡退職金については、それぞれ「500万円 × 法定相続人数」で算出される金額までは相続税の対象としないという「非課税枠」が存在します。したがって、生命保険金や死亡退職金は、この非課税枠の金額を超える分が、みなし相続財産として相続税の課税対象ということになります。
この他、相続税法上定められているみなし相続財産には次のようなものがあります。ご参考ください。
生命保険契約に関する権利 | 相続開始時に保険事故が発生していない保険契約 |
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定期金に関する権利 | 相続開始時に定期金の給付事由の発生していない契約 |
信託に関する権利 | 信託の委託者ないし受益者であった被相続人の死亡により相続人が対価を負担せずに受益者となる、または信託に関する利益を受けた場合 |
その他利益の享受 | 遺言により債務引受や低廉譲渡などによる利益を受けた場合 |
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